年齢を重ねると共に気になり始める目もとのたるみ。 目もとのたるみが解消されれば、顔の印象が明るくなるため「何とかケアしたい!」と願う女性は多いです。
けれど、いざケアしようとしても「温めれば良いのか、冷やせばよいのか分からない・・・」と途方に暮れてしまう方もなかにはいます。 ただ、大切になってくるのは原因別に適切なケアを行うこと。
今回は、目もとのたるみケア方法をご紹介します。
INDEX
むくみが起こる仕組みとは?
人間の全身には血管とリンパ管が隈なくいきわたっています。 血管とリンパ管の役割の一つは、全身に水分を届けたり、余った水分を吸収したりすることです。 心臓から送り出された血液が血管の末端まで達したときに水分が体へ供給され、余った水分はまた血管やリンパ管へ吸収される仕組みとなっています。
一方、むくみとは皮膚の下に過剰な水分が溜まっている状態です。 体内の循環における水分の供給量と吸収量のバランスが崩れ、部分的に水分量が多くなりすぎたときにむくみが発生するのです。
一般的に、心臓から遠く、重力の影響を受けやすい脚が最もむくみやすいといわれています。 顔は心臓よりも上にありますが、さまざまな原因によってむくみやすくなる場合があります。
まぶたのむくみの原因とは?
まぶたのむくみに悩んでいるときは、日常的な原因を知ったうえで、思い当たる節がないか考えてみるとよいでしょう。
まず、1つ目の原因としてうつぶせで寝ていることが挙げられます。 先述のとおり、体内の水分は重力の影響で下の方に溜まりやすい傾向があります。 うつぶせで寝るとまぶたのある顔が下向きになるので、まぶただけでなく顔全体がむくみやすくなるのです。 また、枕が低すぎる、使っていないといった場合も顔の位置が下がり、むくみの原因となる可能性があります。
2つ目の原因として挙げられるのが、塩分やアルコールを摂取しすぎていることです。 塩分を摂りすぎると、体内の塩分濃度を整えるために体が水分を溜めやすくなるため、むくみの直接的な原因となります。 また、アルコールの過剰摂取にも注意が必要です。 アルコールには血管を拡張して血流を緩やかにする作用があります。 血流が遅くなると体内の水分が排出されにくくなり、残留した余計な水分がまぶたのむくみにつながります。 アルコールの摂取でむくむかどうかは体質にもよりますが、飲んだ翌朝はむくみやすいという人は適度な飲酒量に抑えるよう心がけましょう。
3つ目に挙げられる原因は、水分を摂りすぎていることです。 水分のこまめな摂取は新陳代謝の促進につながりますが、過剰摂取はむくみの原因になります。 一気に多量の水を飲んだり、1日に2L以上の水を飲んだりするのは避けるのが賢明です。 特に、就寝前に水を飲みすぎると、翌朝はまぶたがむくみやすくなります。
4つ目に挙げられる原因は、ホルモンバランスが崩れていることです。 月経前に分泌される女性ホルモンには、栄養や水分を体に蓄えようとする性質があります。 女性は月経のタイミングで便秘やむくみが起こりやすくなることを心得ておきましょう。
5つ目の原因としては、目を強くこすっていることが挙げられます。 アイメイクを落とすときなどに、ついまぶたを強くこすってしまう人も多いのではないでしょうか? まぶたを強くこすると血管が刺激されて水分が漏れ出し、皮膚の下に溜まってむくみやすくなります。 メイク落としなどはなるべく優しく行い、皮膚に刺激を与えないよう注意しましょう。 まぶたがかゆいときは、冷たいものを当てるとかゆみがおさまる場合があります。
6つ目の原因は体が冷えていることです。 体が冷えると血行が悪くなり、水分が排出されにくくなるのでむくみにつながります。 冷え性でむくみに悩んでいる人は体を温める工夫が必要です。
疲れ目により生じた目もとのたるみには、温めるケアを!
スマートフォンやパソコンを長時間見たりすることで起こる疲れ目が、目もとのたるみの原因としてあげられます。 もともと目の周囲の皮膚は薄いため、保水力が少なくたるみやすいという特徴があります。
それにも関わらず、休憩をとらずにパソコンの画面を見続けたり、デスクワークを続けていたりすると目が疲れて血流が悪化してしまうのです。 それにより、新陳代謝が正常に行われにくくなりたるみが生じてしまいます。
もし目の疲れを感じた時は、目もとを温めてあげてください。 凝り固まっていた目もとが温まり和らぐことで、血行が促されます。
電子レンジがあれば、他に必要なのはタオルだけ。 水に濡らししっかりと絞ったタオルを電子レンジで30秒~1分温めてください。 それを目もとにのせてリラックスしましょう。
ホットタオルを作る手間を省きたい方は、市販されているホットアイマスクを使うのも良いですね。 また普段から、目が疲れないように1時間に1回を目安に、遠くを見るなどして目を休めてあげることも重要です。
むくみによるたるみには、温冷ケアで!
「朝起きた時の目もとのたるみがヒドイ!」 そんな場合は、睡眠中に起こるむくみにより目もとがたるんでしまっている恐れがあります。 その場合は、ホットタオルと冷たいタオルの2つを用意しましょう。
■温冷ケア方法
1. まずはホットタオルを目もとにのせて約30秒待つ
2. ホットタオルを外し、今度は冷水タオルを約30秒のせる
3. 1と2で1セットとして、3回を目安に行う
タオルの温度差がはっきりと感じられなくなったら、再度温めたり冷やしたりして作りなおしてください。 また、冷たいタオルを作るのが手間な場合は、保冷剤や冷やしたスプーンをタオルにくるんで使っても良いでしょう。
まぶたのむくみの対策方法は他にも!ホットタオルや冷たいタオルを使う方法以外にも、まぶたがむくんだときの対処法はいくつかあります。 多彩な対策方法を押さえ、自分に合った方法を実践するとよいでしょう。 また、いち早くむくみを解消したいときは、複数の方法を試すのもおすすめです。
むくみが気になるときは朝食でなるべく塩分を控えるようにしてください。 塩分を摂ると体内に水分が溜まり、むくみが改善されにくくなります。 ナトリウム、すなわち塩分ではなく、カリウムが多く含まれている食品を摂るとよいでしょう。 カリウムは細胞内液に多く存在しており、細胞外液に存在するナトリウムとのバランスで体内の水分量を調整する役割があります。 カリウムを多く含む食品としては、バナナやメロンなどのフルーツが挙げられます。 その他、ほうれん草や小松菜、大豆などにも多く含まれているので、これらの食材を上手に取り入れるとよいでしょう。
また、白湯もむくみに効果があるといわれています。 消化器官が温まって活動が活性化し、むくみの原因となる老廃物が排出されやすくなるためです。 ただし、フルーツや白湯の摂りすぎは水分の過剰摂取にもつながるので、適度に取り入れることが肝要です。
まぶたのむくみを予防する方法とは?
まぶたのむくみが生じる前に、日常的に気を付けることで予防できれば何よりです。 まぶたのむくみを予防する方法を知って実践すれば、忙しい朝に慌てて対処する必要もなくなるかもしれません。
まず、基本的な対策として、寝る前に水分やアルコールを摂取しすぎないように気を付けてください。 寝る前に摂取した余計な水分はむくみの直接的な原因となります。 アルコールについても、摂取しすぎないようにほどほどを心がけましょう。
ただし、むくみを気にして水分を控えすぎるのも逆効果です。 体内の水分量があまりにも足りないとき、体は水分を溜めこもうとするのでかえってむくみやすくなります。 そのため、寝る前の水分摂取は適切な量にする必要があります。 また、アルコールを飲みすぎたときはミネラルが豊富な水を飲んでから就寝するとよいでしょう。
次に、ベッドで長時間スマホを見ないようにすることも大切です。 長時間スマホの画面を見ていると目が疲れ、翌朝のむくみにつながりやすくなります。 うつぶせの体勢でスマホを見ることにも問題があります。 水分がうつむいている顔に溜まることで、まぶたがむくみやすくなるためです。
スマホを使うときは適度に目を休め、うつぶせの体勢はなるべく避けるのが賢明です。 同様に、デスクワークでパソコンを使う場合も定期的に画面から目を離し、目が疲れすぎないように工夫しましょう。
普段から体を温めるようにし、血行促進を図る予防方法も効果的です。 体の冷えは血行不良につながり、体内の水分の流れもとどこおるのでむくみが生じやすくなります。 白湯などの温かい飲み物で体を温め、老廃物や余計な水分の排出を促しましょう。 運動不足も血行不良の原因となるため、運動の習慣がない人はウォーキングやストレッチなどを定期的に行うことをおすすめします。
アイクリームなどを塗り、しっかりと保湿する方法もまぶたのむくみ予防に効果的です。 目元は他の部分に比べて皮膚が薄いため、保湿効果が高いアイクリームを塗って乾燥を防ぎましょう。 皮膚が乾燥すると外部の刺激を受けやすくなり、かゆみやむくみにつながる恐れがあります。 メイクの上から塗れるタイプのアイクリームなら、日中も気軽に使えるので便利です。 アイクリームを塗るときは薬指を使い、目のまわりをなでるように優しくなじませましょう。
その他、塩分の摂りすぎを避けることも重要です。 これらの対策を日頃から意識し、まぶたのむくみを効果的に予防してください。
適切な対策でまぶたのむくみを解消しよう!
まぶたのむくみは血管やリンパ管における水分の供給バランスが崩れることで起こります。 前日の夜に水分を摂りすぎたり、目を強くこすったりすることでむくみやすくなるため、原因を理解したうえで予防を心がけることが大切です。
また、まぶたがむくんでしまったときも温冷ケアなどで解消を目指すことは可能です。 カリウムを多く含んだフルーツや白湯を摂取するのもよいでしょう。 適切な対策を講じ、気になるまぶたのむくみを解消してください。