Interview 2
自分をつくるのは自分。
きちんと健やかに生きていく。
なんくるないさ。
そう笑って自分を楽に。
年齢を重ねるほどに美しさを増しているのに、ナチュラルな印象は変わりません。ご自身から見て、自分は変わったと思うところ、変わらないなと感じるところは、それぞれどのようなところでしょうか。
「もちろん見た目もライフスタイルも大きく変化していますが(笑)、変わらないのは真面目なところでしょうか。自分でも苦しくなるぐらい、何ごとにも一生懸命取り組むことしかできない性分です。責任感もあるのでしょうが、結局は人に頼むより自分で頑張った方が楽なのです」
ところが、お子さんを年子で産み育てる日々の中で、さまざまな気づきがあったそうです。
「家には赤ちゃんが二人いる。でも私の手は2本しかない!その状況では、いろいろな方のお世話になるしかありません。私の母やシッターさん、近所の方にも助けていただき、もちろん主人もたくさんサポートしてくれました。そうやって『誰かにしてもらうこと』が増えていくうちに、生真面目な私でもいつの間にか手を抜いたり、そうする自分を許せるようになっていったのです」
今では、沖縄方言の「なんくるないさ!」という言葉が大好きだといいます。くじけずに努力すれば何とかなる。一人で必死にならなくても何とかなる。そう思えるようになり、「体も心も自由になれたことが大きな変化」と語るやわらかな表情が印象的です。
「その一方で、目の前のことから一つひとつコツコツとって、やはり地道に思っている自分も相変わらずいるんですけれどね」
お弁当人生から
続けることの意味と、体をつくる
責任を学びました。
仕事で忙しい時も、4時に家を出ないといけない朝でも、ほとんど毎日お子さんたちのお弁当を作り続けていらっしゃるという石田さん。お弁当にはどのようなこだわりをお持ちですか?
「お料理は好きなのですが、得意ではありません。お弁当作りも決して得意ではなく、キャラ弁を作ったこともなく、いつも茶色くておじさんのお弁当のようなのです。でも、できるだけ手作りすることにこだわっています」
そう謙遜されますが、SNSにアップされるお弁当の写真は、プチトマトや緑黄色野菜、たまご焼などで彩りよく、栄養バランスも考えられた愛情たっぷりのお弁当です。
「愛と栄養は、もうギューッと詰め込んでいます。我が家はとにかく健康第一。きちんと食事をし、運動して筋肉をつけて、日々健やかでありたいというのが基本です。ゆでたまごをまとめて作り、いつでも食べられるようにしておいたり、かたよらずに何でも食べることを大切にしています」
人の体は、食事や運動の力によって大部分ができていきます。なので、そこを任せてもらい、体をつくる責任を持たせてもらえたことがうれしいという謙虚な言葉に、お人柄があらわれます。
「子育てといっても放ったらかしで、本当にたいしたことはできていないのです。そんな私が一つだけしてあげることができたのは、お弁当を作り続けてきたことかなと。それもあと2年と終わりが見えてきた今、私にとって本当に良い人生になったとしみじみ思います」
より選択肢の多い未来へ、
力強く進んでいきましょう。
5年先、10年先は、どんなご自身でありたいと思いますか?
「山登りをしたいと思っています。といっても一度も登ったことがないのですが、登れる体力があるうちに、できるだけ多くの山に登り、そこでしか見ることのできない景色を見てみたいですね」
そのためにも、時間ができたら積極的に歩き、ハイキングからチャレンジし、足腰を鍛えて元気に動ける体でいたい。仕事も長く続けていきたい。未来に向かう姿勢はとてもアクティブです。
「今は我慢をすることの多い生活ですが、マスクの下でも大きく笑える自分でいたいと思うのです。そして、こんな時こそ体力を付けて、こんな日々もこれからを生きるパワーに変えて、みんなで頑張っていくしかないですよね。私たちは、私たちにできることを淡々と。考えてみると、家族がここまで一緒にいられる時間は、これまでなかなか持てなかったのではないでしょうか。この期間、良かったと思えることの数はとても少ないと思いますが、良かったことや楽しかったことをなるべく意識して暮らしたい。その先には、より自由で、より選択肢の多い未来が待っているといいなと思います」
困難な状況も、力まず、あせらず、ありのままに受け入れているようにお見受けする石田さん。
自然体の軽やかな笑顔で、アンバサダーへの想いや、健やかな美しさへのこだわりについて語ってくれました。